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気候変動に対する宗教界の動き

2015.11.07

年末にパリで開催されるCOP21に向けて、宗教界も動き出しています。

気候変動に対するイスラム教宣言

イスラム教徒の指導者らは8月18日、世界の約16億人のイスラム教徒に対し、「世界の気候変動に関するイスラム宣言」を採択し、気候変動と向き合うために、重要な責務を果たすように呼びかけました。今回の宣言はトルコのイスタンブールで催された気候変動に関するシンポジウムの中で合意し、同時に、COP21で平等かつ拘束力のある結論を出すことを、各国の政府関係者に強く求めています。特に、先進国や産油国には、温室効果ガス排出量を減らし、再生可能エネルギーへ転換していくという低炭素社会・持続可能な社会を築いていくことを要請しています。したがって、現在私たちが置かれている状況を打開していくには、既存の社会・経済システムの微調整のみならず、エネルギー供給の脱炭素化ができるような、大きな変革が必要になってくるのです。syuukyou

 

気候変動に対する仏教徒の宣言―The Time to Act is Now―

仏教界においても、気候変動への関心は高まっています。20人を超える仏教徒の教祖が携わり、「The Time to Act is Now」という宣言をし、気候変動やその解決策への対応について言及しています。人間活動が地球温暖化を引き起こす科学的根拠は十分であるとし(IPCC報告書などをもとに)、その上で人類の文明もしくは生物圏の存続に対して警鐘を鳴らしています。このような危機を回避するために、この宣言では387ppmという現在の二酸化炭素濃度を350ppmに下げるという目標を支持しています。この目標を達成するために何をすべきか、個人・集団の両側面から責任を負っていく必要があります。仏教の教示からすると、持続的かつ万人のための’幸福’のためには、短絡的な利益を追求する経済・社会の構築ではなく、将来の世代を含む生物圏と調和し、協力していくことが求められているのです。

このような気候変動に対する動きはイスラム教や仏教だけでなく、ローマ法王を始めとするカトリック教や、ヒンドゥー教・ユダヤ教などの他の宗教も活発であります。世界中の多くの人が宗教に関わっており、気候変動における国際的な合意や行動を推進する上で、宗教の影響力は非常に大きいものであります。COP21に向けて、こうした気候変動に対する宣言が増え、動きが高まっていくことを大いに期待したいものです。