絵の具セットを開けると、様々な緑色が並んでいます。その中でも「ビリジアン」という色は、他の緑色とは少し違った深みのある色合いで、独特な存在感を放っています。しかし、「ビリジアン」と「緑」は、何が違うのでしょうか?
この記事では、「ビリジアン」と「緑」の違いについて、語源や歴史、絵の具セットへの登場秘話などを詳しく調査していきます!
ビリジアンと緑の色の違い
ビリジアンとは?
ビリジアンは、青緑色を帯びた深緑色です。
絵具としては、主に「ビリジアン・ブルー」と「ビリジアン・グリーン」の2種類がありますが、生活の中でもビリジアンブルーやビリジアングリーンは、色々な場面で使われています。
▼ビリジアン・ブルー:青みが強い深緑色▼
▼ビリジアン・グリーン:黄みが強い深緑色▼
天然の鉱物であるヒスイ銅鉱石を粉末にして作られるビリジアンは、独特な風合いと深い色合いが特徴です。
絵画では、風景画や静物画などで、木々や草、海の表現によく用いられます。
緑いろとは?
一方、「緑」は、黄色と青を混ぜた色を指します。
様々な色合いが存在し、明るい黄緑色から深い青緑色まで、幅広いバリエーションがあります。
ビリジアンと緑の決定的な違い!
このように、「ビリジアン」と「緑」は、色の作り方や色合いなどに違いがあります。
最も決定的な違いは、ビリジアンは単独の色であるのに対し、「緑」は様々な色を混ぜて作ることができるという点です。
つまり、ビリジアンは他の色と混ぜる必要がなく、単体で深みのある緑色を出すことができるのです。
ビリジアンで緑を作る方法!
ビリジアンは、単体で深みのある緑色を出せる絵具なので、緑を作るために他の色を混ぜる必要はありません。
しかし、ビリジアンに他の色を混ぜることで、様々なバリエーションの緑を作ることができます。
1. 黄緑色を作る
ビリジアンに黄色を混ぜると、黄緑色を作ることができます。黄色を混ぜる量によって、明るい黄緑色から濃い黄緑色まで、様々な色合いを作ることができます。
2. 青緑色を作る
ビリジアンに青を混ぜると、青緑色を作ることができます。青を混ぜる量によって、明るい青緑色から濃い青緑色まで、様々な色合いを作ることができます。
3. グレーグリーンを作る
ビリジアンに白と黒を混ぜると、グレーグリーンを作ることができます。白と黒の量によって、明るいグレーグリーンから暗いグレーグリーンまで、様々な色合いを作ることができます。
4. その他
上記以外にも、ビリジアンに赤や紫などを混ぜることで、様々なバリエーションの緑を作ることができます。
ビリジアンは、他の色と混ぜることで、深みのある緑色から鮮やかな緑色まで、幅広いバリエーションの緑を作ることができる万能な絵具と言えるでしょう。
色作りのポイント
少しずつ色を混ぜながら、微調整していくことが大切です。
混ぜすぎると、色が濁ってしまうので注意が必要です。
必要な場合は、白で色を明るくしたり、黒で色を暗くしたりすることができます。
ぜひ、ビリジアンを使って、自分だけのオリジナルの緑を作ってみてください!
ビリジアンの語源と歴史
ビリジアンの語源
「ビリジアン」という言葉は、イタリア語の「Verdigris」が語源です。
「Verdigris」は、銅が酸化する際にできる緑青(ろくしょう)を指す言葉でした。
ビリジアンの歴史
ビリジアンは、古くから絵具として使われてきました。
記録によると、4世紀頃にはすでに使用されていたことがわかっています。
その後、中世ヨーロッパでは、宗教画や写本などの制作に広く用いられ、特に、聖母マリアの衣装を描くためにビリジアンが使われることが多かったようです。
日本での歴史
日本には、江戸時代後期に伝わりました。
当時は「ベネシャン・グリーン」と呼ばれており、明治時代に入ると、「ビリジアン」という呼び方が定着し、現在では広く使われています。
絵の具セットへの登場
緑色の絵具の歴史
絵の具セットに「緑色」が登場したのは、比較的最近のことです。
18世紀後半まで、絵具セットには青と黄しかなかったため、緑色はこれらの色を混ぜて作っていました。
ビリジアンの登場
19世紀に入ると、合成顔料が開発され、様々な新しい色が絵具セットに登場するようになりました。
その中でも、ビリジアンは深みのある緑色を出すことができるため、多くの画家から注目を集めました。
そして、19世紀後半には、多くの絵の具メーカーがビリジアンを絵具セットにラインナップするようになりました。
ちなみに、絵の具セットには「混ぜて作るのが難しい色」が優先的に入っているそうです。
ビリジアン+黄緑→緑 は作れても、その逆はできないので、より幅広い色を作れるビリジアンが採用されているのだとか。
Q.えのぐセットに、「緑」じゃなく「ビリジアン」が入っているのはなぜ?
A.えのぐは混ぜて使えるので、セットには「混ぜて作るのが難しい色」が優先的に入っているよ。
ビリジアン+黄緑→緑 は作れても、その逆はできないので、より幅広い色を作れるビリジアンが採用されているんだって! pic.twitter.com/yzE9xkXEML— ルル【ぺんてる公式】 (@pentel_lulu) October 20, 2016
ビリジアンの和名は?
ビリジアンには、厳密な和名は存在しません。
しかし、いくつかの候補となる呼び名があります。
- 翡翠緑(ひすいみどり)
ビリジアンの深い緑色と、鉱物のヒスイを連想させる色合いから名付けられた呼び名です。
- 孔雀石緑(くじゃくいしみどり)
ビリジアンの色合いが、孔雀石という鉱物の色に似ていることから名付けられた呼び名です。
- 群青緑(ぐんじょうみどり)
ビリジアンの青みがかった色合いから名付けられた呼び名です。
- 青緑(せいりょく)
ビリジアンの色合いをシンプルに表した呼び名です。
これらの呼び名は、必ずしも広く使われているわけではありませんが、ビリジアンの色合いを表現する際に使われることがあります。
近年では「ビリジアン」という洋名がそのまま使われることも多くなってきています
ビリジアン色のスピリチュアルな意味!
ビリジアンは、青と緑が混ざり合った深い緑色です。
自然界における樹木や草木、海の色を連想させ、生命力や成長、癒しなどの意味を持つスピリチュアルなカラーとして知られています。
以下、ビリジアンが持つとされるスピリチュアルな意味をいくつかご紹介します。
1. 成長と繁栄
ビリジアンは、生命力と成長の象徴です。
木々や草木のように、絶えず成長していく生命エネルギーを象徴しており、目標達成や夢の実現をサポートしてくれると言われています。
また、繁栄や豊かさをもたらす色ともされ、金運アップや事業の成功にも効果があるとされています。
2. 癒し
ビリジアンは、心を落ち着かせ、癒しを与えてくれる色です。自然の持つ穏やかさや安らぎを象徴しており、ストレスや不安を解消し、心を平和な状態へと導いてくれると言われています。
また、集中力を高めたり、創造性を刺激したりする効果も期待できます。
3. 調和とバランス
ビリジアンは、調和とバランスをもたらす色です。青と緑が混ざり合った色は、対立する要素を調和させ、バランスのとれた状態へと導いてくれると言われています。
人間関係における協調性を高めたり、葛藤を解消したりするのに効果があるとされています。
4. 深い洞察力
ビリジアンは、深い洞察力を養う色です。自然の持つ叡智を象徴しており、物事の本質を見抜く力を与えてくれると言われています。
問題解決や意思決定において、客観的な視点を与え、より良い選択へと導いてくれるでしょう。
5. 新しい始まり
ビリジアンは、新しい始まりを象徴する色です。春の新芽のように、生命力あふれるエネルギーを持ち、停滞していた状況を打破し、新たな一歩を踏み出す勇気を与えてくれると言われています。
自己成長や新しい挑戦をサポートしてくれるでしょう。
スピリチュアル効果を最大限に引き出すには、ビリジアンカラーの文房具やアクセサリーなど、身につけていると良いでしょう!
ご自身の経験や直感を通して、ビリジアンが持つあなたにとっての特別な意味を見つけてみてください。
*これらの意味は、あくまでも一般的な解釈であり、人によって異なる場合があります。
まとめ
【ビリジアンと緑の違いは?語源と絵の具セットにいつから入ったのか調査!】をまとめました。
ビリジアンと緑は、色の作り方や色合いなどに違いがあることがわかりました。
ビリジアンは、単独で深みのある緑色を出すことができるため、絵画表現の幅を広げてくれる貴重な色と言えるでしょう。