台風や強風の時、マンションの窓ガラスが割れないのか不安になります。マンションの窓ガラスは本当に割れないのでしょうか?台風対策で重要な窓ガラスの割れや外れを防ぐ方法と網戸の注意すべき点やお勧めグッズをご紹介します。
マンションの窓ガラスは風では割れない?
ここ数年、日本にやってくる台風は「過去に経験のないような」とか「◯数年に一度」など、大型で勢力の強い台風になっています。
例えば、2019年9月9日に千葉県に上陸して台風15号は最大瞬間風速57.5m/sと観測史上1位の暴風台風でした。
千葉県でゴルフ場のフェンスが倒れてしまったのを覚えている方も多いと思います。
実は、私も千葉県でこの台風に見舞われたのですが、強い風が止むことなく3時間以上も続き不安な一夜を明かした経験があります。
結果から言えば「割れないように基準は設けられているけど、それ以上の風圧だと割れる恐れもある」のです。
とにかく暴風台風の時に心配なのが「窓ガラス」です。
特にマンションやアパートでは窓に雨戸やシャッターが無い部屋が多く、暴風が直に窓に吹き付けます。
上層階になればなるほど風も強くなり心細くなります。
ボワンっ!!と風圧を感じることもあり、ビュービューという音も恐怖で、いつ窓ガラスが風で割れるのかハラハラ。
そこで窓ガラスは台風の強風で割れることは無いのか調べてみました。
実は窓ガラスは風圧では滅多に割れないそうです。
風圧力に関しては高さ13mを超える建築物については、明確に法規制されているのだそうです。
また、各都道府県ごとに基準風速というものが決められていて、建物の高さや窓の位置によって耐風圧の基準を満たすサッシや強化ガラスが使用されているそうです。
つまり、風圧は地域や部屋のある場所・階数によって強さが変わるということなのでしょうね。
という事は、高層ビルの全ての窓が同じ耐風圧の窓やサッシではなく、部屋がある場所の階や角部屋か、そうでないかによって窓ガラスやサッシの強度が異なるということです。
角部屋は風圧が高くなる?
ところで、マンションでは風を真正面で受ける部屋よりも「角部屋」の方が風圧が強くなるという話しを聞いたことはありませんか?
調べてみると、確かに部屋が何階なのか、角部屋なのかによって風の強さが変わるようです。
参照元:ビル風対策不動産環境センター
「ビル風」と呼ばれる風ですら物凄い風圧を感じることがあるので、これが台風となれば想像以上の風が窓の外を流れているわけです。
過去、日本での台風では
- 窓枠が外れた
- 窓のサッシが曲がった
という経験をされた方も多いようです。
台風では竜巻が発生する可能性もあるので、半端な風圧ではありません。
ガラスは破れなかったけれどサッシや窓枠ごと外れた、なんて驚きですよね。
また、部屋の中と窓の外の気圧が違うので、台風の時に窓を開けない方が良いとも聞きます。
理由は分かりませんが、これは窓を開けた途端に風が吹き込んで、一気に窓にエネルギーがかかってくるということなのでしょうか?
台風はその勢力によって呼び方があります。
- 台風:17.2m/s(風力8)~28.5m/s(風力11)
- 強い台風:32.7m/s(風力12)
- 非常に強い台風:43.8m/s(風力12)
- 猛烈な台風:54.1m/s(風力12)
m/s(メートル毎秒)は、風の吹く速さのことで、1秒間に空気が移動する距離です。
猛烈な台風54.1m/sは樹木が倒れたり、電柱や街灯が倒れたり、トラックの横転などの恐れがあります。
2013年の台風30号がフィリピンに上陸した際の最大風速は秒速87.5メートル、最大瞬間風速を105m/sと想像を絶する風が吹き荒れ、甚大な被害を与えました。
いつこんな台風が日本を襲わないとも限りません。
こうなると、耐風圧の基準値など簡単に超えてしまいます。
窓ガラスが割れたり外れたりするだけでなく、家屋や鉄筋建物も倒壊する恐れがあるので、最新の情報を確認して早めに安全な場所に避難することをお勧めします。
窓ガラスの外れを防ぐ方法
窓の鍵はしっかり閉めておきましょう。
風でガタガタする振動するのを少しでも軽減するために、隙間が無いようにした方が良いそうです。
メーカーにもよりますが窓には調節ネジがついていることも。
台風が来る前にしっかり閉めておくと良いでしょう。
そして、何より大切なのは暴風の最中は窓ガラスから離れましょう!
万が一、窓ガラスが外れたり割れた時に、その下で寝ていたりしたら大変なことになります。
ガラス飛散防止措置を講じてカーテンをしっかり閉め、窓から離れて台風が過ぎるまで過ごしましょう!
マンションの窓ガラスも割れる?
マンションに限らず、窓ガラスが割れる原因のほとんどは「物が当たって」割れます。
トラックを横転させたり鉄骨を曲げてしまうほどの風力は、普段、外に何気なく置いてある植木鉢や物干し竿、自転車が凶器になることは容易に考えられますね。
ビニール傘や濡れた雑誌が、窓ガラスを突き破る映像をみたことがある方も多いかもしれません。
こうなるとマンションの窓ガラスは割れないから安心!ではありません。
まずは台風が近づく前から、ベランダやテラスにあるものは室内に移動させましょう。
室外機も意外に軽いので、しっかり固定しておくことをお勧めします。
間違っても上に何か置いて重石にしようとは考えないでくださいね。
何度も言いますが、トラックまでも横転させる力があるのです。室外機の上にトラックを置いたとしてもひっくり返さらされるのと同じです。
網戸に注意
また、網戸にも注意です。
窓枠が歪んでしまうほどの風では網戸は簡単に外れてしまいます。外れた網戸が窓ガラスに当たってガラスが割れることもあります。
網戸は網状で空気を通すから安心!と思いがちですが外れた網戸は簡単に上空へ舞い上がります。
台風が来る前に網戸は外して室内に取り込んでおくことをお勧めします。
マンションの窓ガラス対策グッズ
マンションの窓ガラスは基準が設けられていて、そんな簡単には割れないよう造られていることは分かりました。
しかし、台風などの自然災害では想像を超える風が吹き、思いもよらない凶器が飛んでくることも。
ひとたび窓ガラスが破れれば、ガラスが散乱し、室内に暴風が吹き込みます。
そうなると今度は室内にある物が凶器となって襲ってくることに!
そうならないためにも日頃から窓ガラス対策を講じておくことが大切です。
そこで、お勧めの窓ガラス飛散防止グッズをご紹介します!
養生テープ
養生テープは荷物の梱包にも使われるテープです。
窓に米印を書くように貼り、最後に4辺に貼ります。
ガラスが割れないように防止する物ではなく、あくまでもガラス飛散防止と思いましょう!
カラフルなテープよりもやはり透明な養生テープの方が見た目も良いです。
飛散防止フイルム
飛散防止フィルムのメリットは台風がくる来ないに関わらず、常に窓ガラスに貼っておけることです。
「紫外線防止効果」もあるのでお肌だけでなく家具の日焼け防止にもなります。
もちろん、飛散防止フィルムはガラス割れを防ぐのではなくあくまでも飛散防止です。
台風の季節になる前に貼っておくと良いですね。
段ボールを貼る
台風が近づく中、飛散防止フィルムも養生テープも無い時には、段ボールを窓ガラスに貼る方法もあります。
段ボールは窓ガラスの内側に貼りましょう。
外側に貼った方が、窓ガラスが割れるのを防げると思われがちですが、雨で水分をたっぷり含んだ段ボールが外れて飛ばされるととても危険になります。
あくまでも窓ガラスが割れたときのガラス飛散防止のために、内側に貼りましょう。
シャッターを取り付ける
後付けでシャッターを取り付ける方法もあります。
お住まいのマンションによっては取り付けられない場合もありますので、管理会社などに確認してください。
応急措置
警視庁警備部災害対策課のTwitterにはこんなツイートがあります。
窓ガラスが割れた時に少しでも室内に破片を飛散させないように参考にしてください。
急に暴風雨が強まり、家の内側から窓ガラスの飛散防止措置をとることになったときの方法をご紹介します。段ボールやカーテンを利用する方法ですが、あくまで急遽の措置です。事前に飛散防止フィルムを貼っておいたり、台風が接近しているときなどは、早めに外側から対策しておくことをお勧めします。 pic.twitter.com/hGfVAUoRxI
— 警視庁警備部災害対策課 (@MPD_bousai) September 1, 2020
まとめ
【マンション台風対策|窓ガラスの割れ・外れを防ぐ方法と網戸の注意点やおすすめグッズ!】をまとめました。