秋の気配も色濃くなってきましたが、まだ南の海上では台風が発達するだけの海面水温が高い状態です。台風19号(コーニー)のたまごが台風に発達する予報ですが、米軍やヨーロッパ、Windyと気象庁の予報に大きな違いがある!?
台風19号のたまご
日本列島はすっかり秋の気配に包まれ、2020年の今年は台風が上陸する事もなく過ぎるのか〜と思っていたら。
なんと、南の海上ではまだまだ台風が発達する海面水温なのだとか。
台風は海面水温が27°Cだと発達しやすくなります。
10月を過ぎようかというのにまだ南の海上はその海面水温を保っています!
【2020年10月26日の日本近海の海面水温】
引用元:気象庁
うわっ!!
まだ赤色(27°C)からピンク色(30°c)の海面水温なんですね〜。
しかも「非常に強い勢力」に発達した台風18号が現在、南シナ海を西よりに進んでいます!
この台風18号は、29日にはタイへ進み、熱帯低気圧に変わる予想で日本列島への直接的な影響はない模様ですが、新たに台風19号のたまごの熱帯低気圧が台風に発達する見込みです!
過去には1度だけ、11月に上陸した台風があります。
1990年の台風28号で11月30日に和歌山県白浜町の南に上陸しているのです!
秋の気配が濃くなったとはいえ、まだまだ南の海上から目を話すわけには行きませんね。
アメリカ合同台風警報センター(JTWC)
アメリカ合同台風警報センター(JTWC)を見て見ましょう!
引用元:JTWC
【TY21W”MOLAVE”】とある雲の塊が台風18号(モラヴェ)になります。
赤い◯99Wというのが台風19号(コーニー[ Goni ])のたまごです!
JTWCはハワイ州真珠湾海軍基地にある、アメリカ国防総省の機関で、名前の通りアメリカ軍に向けた気象情報機関ですが一般の人でも見ることができます。
【図の見方】
- 黄色丸(24時間以内の発達は考えずらい)
- オレンジ丸(発達しても24時間以上かかる)
- 赤丸(24時間以内に発達します)
- 赤矢印(熱帯低気圧・台風)
- 水色丸は熱帯低気圧と温帯低気圧の中間的な性質
JTWCでも大きな雲の塊がまとまっているのが分かります。
やはり24時間以内に台風に発達する見込みです。
ヨーロッパ中期予報センター
世界中の気圧配置を常時提供してくれている「ヨーロッパ中期予報センター」(ECMWF)を見てみましょう。
引用元:欧州中期ヨーロッパセンター
ECMWFでは台風19号は日本の南海上へ向かってくる予想になっています。
ECMWFはヨーロッパ地域の22か国が加盟する国際組織で作られ、スーパーコンピュータによる予報です。
「世界一の数値予報精度」と言われており、もともとは気候に大きく左右される農業用を目的とされ、中期予報が出されているのが特徴です。
米軍合同台風警報センター(JTWC)の予報と同じく、世界中の気象予報の中でも信頼できる気象予報なのです!
気象庁・米軍サイトが5日後までなのに対し、ヨーロッパ中期予報センターでは10日後までなので時間が経つにつれ精度は落ちます。
windy
風や雲の動きを視覚的に見ることができるwindyを見て見ましょう!
▶︎マークをクリックすると時間の経過が見られます。
来週の5日木曜日には沖縄近海に台風19号がやってくる予想になっていますね。
Windyは自動更新機能付きなので、最新情報を見ることができるのがいいです!
気象庁
気象庁の予想はこちらです。
【熱帯低気圧情報】
マリアナ諸島で発達中の熱帯低気圧について、気象庁は“24時間以内に台風に発達する見込み”との情報を発表しました。今月中に台風発生となれば10月6つ目の発生で「台風19号」と呼ばれます。https://t.co/SQLvEECsNA pic.twitter.com/K0S3t3Pwdk— ウェザーニュース (@wni_jp) October 27, 2020
気象庁では台風19号に発達するものの、太平洋高気圧の周囲を吹く風に流されて西へ進む予想で、日本への直接の影響は無いとのこと。
ヨーロッパ中期予報センターやwindyとは少し違う予想になっていますね。
気象庁では台風15号、16号、17号、18号に続いて、今回の熱帯低気圧も同様の進路(西に進む)を取る見込みなのだとか。
これには太平洋高気圧が大きく関係してるそうです。
台風は太平洋高気圧のヘリに沿って進むので、太平洋高気圧を突破して日本に向かってくることはできません。
引用元:ウェザーニュース
すでに夏の日本を覆う太平洋高気圧本州の南へ離れています。
今年は平年よりも西方向に大きく張り出している状況で、フィリピン付近で発生した台風が北上しにくくなっているのだとか。
それぞれ台風19号の進路予想が違う「米軍合同台風警報センター(JTWC)」「ECMWF」「windy」「気象庁」ですが、時間の経過と共に同じ予想になると思われます!
このように気象衛星やスーパーコンピューターを使った最新の気象予報でも、1週間先の天気や台風の動きを予想するのは難しいのですね。
2020年は日本列島に台風が1個も上陸していませんが、意外にも10月の台風発生数は既に5つの台風が発生しています。
台風19号を入れると10月としては2013年以来の7年ぶりの多さとなるのだそうです。
台風も「日本列島とソーシャルディスタンスをとっているのかも!?」というTweetもありましたw。
台風19号の名前
2020年の台風19号は(コーニー(Goni )です。
命名国は韓国で「ハクチョウ(白鳥)」を意味します。
アメリカのハリケーンは「人名」などが付けられますが、日本の台風には「台風何号」と番号で呼ぶものと「名前」の二つがあります。
その理由や台風のアジア名の付け方についてはこちらの記事を見て見てくださいね〜!
まとめ
【台風19号2020たまご最新進路予報!米軍ヨーロッパは日本に接近予想?】をまとめました。
現在のところは米軍やヨーロッパ予想と気象庁の予報が少し違いますが、時間の経過と共に同じ予想になると思われます。
まだ南の海面水温が高い状態なので、台風が発達するには充分な温度です。
太平洋高気圧のおかげで日本へは台風が近づきにくい状態のようですが、今後の気象予報には充分注意しておくのに越したことはありませんね。
「知っとく!防災のすべて」でした。