「電力需給ひっ迫警報」とはどんな時に出される警報なのでしょう?また、大規模停電(ブラックアウト)になる恐れとは?「電力需給ひっ迫警報」が出た時の効果的な節電方法はあるのでしょうか?
電力需給ひっ迫警報とは?
2022年3月22日に東京電力と東北電力の管内で「電力需給ひっ迫警報」が出されました。
「電力需給ひっ迫警報」って何なのでしょう!?
初めて聞いた警報に驚いた人も多いのではないでしょうか?
それもそのはず、この警報は政府が初めて出した「警報」なのです。
「電力需給ひっ迫警報」とは、その名前の通り「電力の需要と供給がひっ迫してますよ〜」という警報です。
この警報は家庭や企業にできる限りの節電を求めるものです。
電気の使用量がこれ以上増えると「電気の供給ができなくなります」というのもで「節電」を促して需要を減らし、需要と供給のバランスを戻そうというのもなのですね。
電気は貯めておくことができません。
なので、常に需要と供給が見合っていないと駄目なんですね。
2022年3月22日に出された「電力需給ひっ迫警報」の発端は、3月16日に起きた地震の影響です。
この地震で新幹線が脱線するなのどの大きな地震で、東京電力管内に電力を送る福島県にある”広野火力発電所6号機””相馬共同火力発電の新地火力発電所”の火力発電所が止まってしまったのです。
おりしも関東地方が冬の気温に見舞われ電力の需要が増加しました。
そのため、需要が供給を上回り電気が足りなくなる状態になってしまったんですね。
情報によると、データの上では101%と電力の需要実績が供給力を上回っている状況になってしまったそうです。
電力需給ひっ迫の度合い | |
93%未満 | 安定的 |
93%以上 | やや厳しい |
95%以上 | 厳しい |
97%以上 | 非常に厳しい |
この時、東北電力が東京電力への送電を開始するも、東北電力エリアも需要が増加し東電への送電をストップすることになり東北電力でも「電力需給ひっ迫警報」が出される事態になってしまったのです。
そこで、揚水発電で急ばをしのぐも渇水の恐れも勃発となったのです!
揚水発電とは、通常、電力の消費が少ない夜間に水を組み上げておいて上流から下流に流すことで電気を発電する仕組みです。
この揚水発電も水が枯渇してしまえば電気は作れません。
「あわやっ停電か!?」
とのギリギリの状態でしたが、多くの”節電の協力”により「停電」にはなりませんでしたね。
この日の夜のニュースでは、電力需要が上がるなか供給のためのシステムを働かせるもの綱渡りの状態だったことが報道されていました。
「電力需給ひっ迫警報」なんて初めて聞いた警報でしたが、冬場だけでなく電力消費が増える夏場も注意が必要ですね。
緊急停止装置が働いてしまうとブラックアウト(大規模停電)になるので、ブラックアウトを防ぐために停電をする恐れがありますよ〜というのが「電力需給ひっ迫警報」なのです。
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ブラックアウトとは?
「電力需給ひっ迫警報」と共に「ブラックアウトを避けるために停電を行う可能性あり」という情報が流れてきました。
ブラックアウトとは
大手電力会社が管轄している地域全体で停電が起きる「大規模停電」のこと
日本の大手電力会社はこちらの10社になります。
- 東京電力
- 関西電力
- 中部電力
- 東北電力
- 九州電力
- 中国電力
- 四国電力
- 北海道電力
- 北陸電力
- 沖縄電力
例えば、東京電力が管轄する地域は、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、栃木県、群馬県、茨城県、山形県、静岡県(富士川以東(芝川町内房を除く))なので、この全てに電力の供給がなくなることを「ブラックアウト」と言います。
ちなみに日本で初めて「ブラックアウト」が起きたのは、2018年9月6日に北海道でのことです。
この時は地震により”苫東厚真火力発電所”が停止したほか、水力発電所、風力発電所も停止してしまったことから最終的にブラックアウトが起きました。
電気は「需要」と「供給」のバランスが崩れると、電力会社でストッパーが働いて電力の供給が止まってしまうそうです。
電力需給のバランスが崩れると各変電所に設置している「UFR」(周波数低下リレー)と呼ばれる安全装置が自動的に作動し、一部地域への送電を停止するというもの。
ん〜、そんな感じですね。
それを防ぐためには「節電」が必要になるわけです。
どんな節電が効果的?
「電力需給ひっ迫警報」が発令された時、どんな節電をすればいいのでしょう?
『我が家が節電したくらいで大して影響はないんじゃないの?』なんて思うかも知れませんが、チリも積もれば山なんです。
一人一人が心がけることで大規模停電を避ける事ができるなら、それに越したことはないです。
そこで、どんな節電をすればいいのかまとめてみました。
まずは不要な電気を消すことを心がけましょう!
家で別々の部屋で冷暖房をしよせずに、可能な範囲で一部屋で冷暖房を利用するといいですね。
今回のように、真冬のような気温の時に暖房器具を止めるのは厳しいですよね。そこで、設定温度に注意しましょう!
- 暖房は設定温度を20度にする
- 冷房は設定温度を27度にする
冬場は靴下だけで体感が0.6度、膝掛けでも2.5度も上がるそうです。
- テレビの画面の明るさの設定を変える
- 冷蔵庫の設定温度を変える
- 自家用発電機を稼働させる
なども効果的だそうです。
大規模停電になれば何時間も広範囲で停電が続くことになり、もっと不便を強いられることになります。
それを防ぐためにも節電の協力が不可欠な状況だというのが「電力需給ひっ迫警報」なのです。
停電までに用意していきたいもの
「電力需給ひっ迫警報」が発令され、節電に励んだものの停電になってしまう恐れもあります。
そこで、停電に備えておきたいものをまとめました!
まとめ
【電力需給ひっ迫警報とはブラックアウト(大規模停電)の恐れ?どんな節電が効果的?】をまとめました。
「電力需給ひっ迫警報」とは大規模停電を起こさないために「節電」を求める警報です。
常に節電を心がけているものの、今回の「電力需給ひっ迫警報」でまだ節電できる部分があると分かった筆者です。
そして「電気って有難いなぁ〜」と実感した日でもありました。