2022年「ラニーニャ現象」が夏にかけても続とのこと!そもそもラニーニャ現象とは何なのでしょう?誰かわかりやすく説明してくれないかな?ということで調査!今年の夏は気温が高くなる?
ラニーニャ現象とは?
ここ数年、地球規模の自然災害が多発しています。
2020年はアメリカカリフォルニア州の大規模な森林火事や、ルイジアナ州を襲った過去最大威力のハリケーン「ローラ」など発生しました。
日本でも観測史上初めて7月には台風が一つも観測されなかったり、警報級レベルの台風もある年も。
現在も不安定な気候が続いていますよね。
夏になると毎年、過去最高温度を更新しゲリラ豪雨・線状降水帯など、私の子供の頃には聞いたことがない気象用語もあります。
こんな時、思うのが「地球温暖化の影響」だから仕方ないのかなぁ〜と言うこと。
いやいや「地球温暖化」の一言だけではないのかもしれませんね。
2022年5月12日の気象庁の発表では「ラニーニャ現象」が夏にかけても続くとのこと!
何それ?
ではラニーニャ現象とは何なのかについてお話ししましょう!
まずは今回は米気象予報センター(CPC)や気象庁が発表した「ラニーニャ現象」について見てみましょう!
海面水温が低くなる現象のこと
ラニーニャ現象とは『太平洋赤道域の日付変更線付近から、南米沿岸にかけて海面水温が平年より低い状態が続く現象』のことです。
そう!
「エルニーニョ現象」は聞いたことがある方が多いかもしれませんね。
実は、国際的には「エルニーニョ現象」と「ラニーニャ現象」この二つの定義はないのだそうです。
気象庁では【ハワイ諸島のはるか南の赤道域からガラパゴス諸島に至る範囲】をエルニーニョ監視海域として観測していて、その海域の海面水温が過去の平均と比べて
・【+0.5℃以上】となった場合をエルニーニョ現象
・【−0.5℃以下】となった場合をラニーニャ現象
としています。
ラニーニャ現象は通常、冬にピークを迎えて、春には終わることが多いのです。しかし、2022年は赤道付近の貿易風が強くなったために、ペルー沖の海面水温が基準値より−1.0度低くなりました。
今後、ラニーニャ現象は夏まで続く可能性が70%と高いそうです!
ラニーニャ現象とエルニーニョ現象の違い
ラニーニャ現象
引用元:気象庁
青が濃い部分ほど過去のデータと比べて「エルニーニョ監視海域」の平均海面水温が低くなった海域です。
このような現象を「ラニーニャ現象」と言います。
2020年8月は基準値よりも0.6度低くなったので「ラニーニャ現象が発生した」と気象庁から発表されたのです。
エルニーニョ現象
逆にエルニーニョ現象は「エルニーニョ監視海域」での「海面水温が高くなる為に起きる現象」のことです。
引用元:気象庁
このように過去のデータと比べて平均海面水温が高くなった現象を「エルニーニョ現象」と言います。
ここで勘違いされやすいのがエルニーニョ現象は気温が高くなり、ラニーニャ現象は気温が低くなる、、、と思われがちですがこれは間違いです!!
気温の高低差ではなく、エルニーニョ現象やラニーニャ現象が起きると、世界各地で高温や低温、記録的な大雨、干ばつなど異常気象の発生する可能性が高くなると考えられているのです。
ラニーニャ現象で風の流れが変わる?
では、なぜラニーニャ現象が起きると異常気象になるのでしょう?
赤道付近の【エルニーニョ監視海域】では東から西へと貿易風が常に吹いています。
そう、貿易風は1年中ほぼ同じ方向に吹いているのです。
エルニーニョ監視海域の海面水温が低くなるとこんな状態になります!
西側 | 東側(太平洋側) |
暖かい海水が多くなる | 冷たい海水が多くなる |
西太平洋熱帯域の海面水温が上昇すると、西太平洋熱帯域で積乱雲の活動が活発となります。
引用元:tenki.jp
すると日本近海ではこんな気象になります。
【夏】太平洋高気圧が北に張り出しやすくなり気温が高くなる傾向
【冬】冬季は西高東低の気圧配置が強まり気温が低くなる傾向
冬になると天気予報ニュースでよく聞く言葉ですね。
西側 | 東側 |
高気圧 | 低気圧 |
そして、日本の冬に寒気をもたらすのは西から東に向かって吹く「偏西風」です。
北半球では偏西風は冬に発達して平均風速が毎秒80mにもなります。
この偏西風は、赤道と極の温度差が大きくなると「南北に蛇行」するようになります。
気象庁によるとラニーニャ現象はこんな気象をもたらすとのこと。
- 『夏は太平洋高気圧の張り出しを強めて猛暑となりやすい』
- 『冬は西高東低の気圧配置を強めて気温が低くなる傾向がある』
と言われています。
引用元:気象庁
日本から遠く離れた海面水温が例年値より低くなると、日本の気候だけでなく世界中の気候に影響が出るのですね。
このように、ラニーニャ現象は大気の連鎖反応を引き起こし、全世界で気象が乱れるのです。
2022年夏は猛暑酷暑になる恐れ
ラニーニャ現象が2022年夏まで続くと、日本では夏の暑さが厳しくなると推測されています。
年々、夏の最高気温が過去最高を更新していますよね。
2022年の夏は日本全国で平均気温より高くなる可能性があります。
今からエアコンの点検など熱中症対策を講じておくことをお勧めします!
Windy
では、台風予報で最近人気のWindy.comをみてみましょう!
引用元:Windy
Windyは風の流れや雲、雨などが可視化できるので最近人気のサイトです。
自動更新機能付きなのでいつ見ても飽きないですよね〜。
当然ですが、このように地球上では国境など関係なく常に風が吹いていますw。
この風の流れが海面水温の温度変化によって、上昇気流や下降気流の流れ方、また偏西風の蛇行が変わります。
そして大気の連鎖反応を引き起こし、全世界で気象が乱れるのです。
ちなみに台風は海面水温が26.5℃以上で台風は発生するといわれています。
海面水温が高いほど大気中に含まれる水蒸気の量は多いので、より多くの水蒸気が上空へ運ばれ台風の勢力はより強くなると考えられています。
マカオ地球物理気象局(気象台)では2022年(4月〜9月)の台風(マカオ)接近数を5〜8個と予想しています。
(参照元:Yahoo!ニュース)
これは平均並からやや多めだそうです。
日本へ影響を与える台風も同じくらいかもしれませんね。
もちろん海面水温が高いだけで台風が発生するとは限りませんが、2022年夏は台風対策も早めに講じることをお勧めします。
まとめ
【ラニーニャ現象2022どうなる?夏の気温が高くなるのはなぜ?】をまとめました。
2022年は「ラニーニャ現象」が夏にかけても続くとのこと!その影響で夏の気温は例年より平均気温が赤くなる可能性があります。
台風の発生も高まるので、熱中症対や台風対策を今から講じておきましょう!
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「知っとく!防災のすべて」でした。